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アイガモを使ったお米は美味しい?
「アイガモを使って無農薬のお米を作っている農家の方がテレビで紹介されていたんです」
「そのお米を食べたリポーターがとても美味しいと絶賛されていたんですよ」「アイガモを使ったお米ってそんなに美味しいんですか?」
「それと、アイガモのお米ありますか?」
ご来店いただいたお客様がアイガモ農法のお米について質問されました。
まず、やっぱりテレビの影響ってすごいですね。長年米屋をしていますが、アイガモ農法のお米について質問されるのは今回を含めても数回程度しかありませんでしたからね。
「アイガモを使った無農薬のお米が美味しいか?」という質問ですが
答えとしては、普通のお米に比べて美味しいとは言えません。
「えっ」と思われるかもしれませんが事実です。
もちろん美味しいお米もありますよ。
でも、結局はその年のお米の出来の良し悪しによります。
また、品種にもよります。
これは、どのような栽培方法でも同じです。
いつも美味しいお米が天候の影響でいつもの美味しさがない年もあります。
ただ、無農薬栽培ということで安全・安心は普通のお米よりあります。
といっても普通に栽培されているお米が安全・安心でないということではありませんよ。安全・安心な普通の栽培のお米以上にということです。
あっそれとアイガモを使っているから必ずしも無農薬栽培のお米ばかりとは限りません。
「アイガモを使ったお米がありますか」という質問に対しては
現在は常時在庫は置いていません。申し訳ございません。
以前はある産地のアイガモ農法の無農薬栽培米を販売していたのですが
価格が高いわりに品質にムラがあることが多かったので販売休止しました。
品質が良く美味しいお米のときばかりだと良いのですが、品質が悪いとやっぱりかっていただけません。
価格も高いのでいくら無農薬栽培とはいえ食味もある程度良好でないときびしいですね。
ただ私の米屋仲間でアイガモ農法のお米を販売されている方もいらっしゃいますのでどうしてもアイガモ農法のお米が食べたいとお考えなら仕入れることは可能ですからお問合せください。
ただし、その年の契約分が残っていない場合は残念ながら翌年まで待っていただくことになります。
アイガモ農法
ところで、アイガモ農法ってどんなものだかご存知でしょうか?
ま、文字通りアイガモを使う農法です。(笑)
アイガモは漢字で合鴨・間鴨と書きます。
カモ目(かももく)カモ科の鳥、野生のマガモとアヒルとを掛け合わせた雑種です。羽色はマガモと同じでその肉は食用とされます。
漢字からも、マガモとアヒルを合わせた鴨、マガモとアヒルの間の鴨となっているのがわかります。
このアイガモを田植えが終わった後から稲の穂が垂れ下がる前くらいまで田んぼで飼います。
アイガモは飛ぶ力はないんです。
エサはおもに草や虫を食べるのです。
ですから、田んぼの中で雑草や害虫を食べてくれます。
そして、足の水かきで田んぼの土をかき混ぜることで雑草を育ちにくくなり稲の根に酸素を与える効果があります。
アイガモのふんが肥料にもなります。
こういう点を利用した農法がアイガモ農法と呼ばれています。
このアイガモ農法ではひなを使います。
大きくなると稲穂を食べることもあるからです。
じゃ、大きくなったアイガモはどうするのかというと食用として売られます。
農家さんにとっては一挙両得ということです。
しかし、アイガモを狙う動物や肉食の鳥から守るために田んぼに柵をしたりしなければいけません。
それに田んぼの草や虫だけでえさがたりないこともあるので給餌も必要になります。
そんなことでコストもかかります。
生きものを使うだけあって人間が思うようには動いてくれませんからその他にもいろいろ手間のかかることがありなかなか難しい農法でもあります。
そのうえ、食味が必ずしも良いとはかぎりませんからね。
でも、田んぼにアイガモが泳いでいる姿を見ていると微笑ましく安全・安心で美味しいお米がとれそうなイメージはありますね。
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