赤米、黒米、白米、米にもいろいろあります。
目次
赤米と紫黒米(黒米)
近年はこういうお米を古代米(こだいまい)とも呼んでいます。
赤米も黒米も色素が含まれているのは外皮と呼ばれる皮の部分(果種皮)です。
ということは玄米なんです。普通のお米の玄米は茶褐色です。
ですから、赤米も紫黒米も精米すれば普通の白いお米になります。
ですが、そのように白くしてしまうと赤米や黒米の意味がなくなってしまうので
玄米のままか、3分つき、5分つき、7分つきなど分つきにして販売されています。
ま、一般的に玄米食をされている方や分つきを召し上がっている方と同じです。色が茶褐色か赤か黒かの違いだけです。
赤米も紫黒米にもジャポニカとインディカがあります。
主にジャポニカは日本のお米の粒、インディカはタイ米など細長い米粒です。
ですから赤米と紫黒米も日本の米粒と細長い米粒両方ともあります。
そして、赤米も紫黒米も普通のお米と同様に
うるち(普通にごはんとして食べているお米)ともち(お餅などにするもち米)があります。
赤米
赤米は縄文時代に伝来した日本のお米のルーツといわれていますし、赤飯の起源もこの赤米だともいわれています。
赤米の果皮(外側の皮)に赤褐色の色素がありますがこれはタンニンと呼ばれるもので、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用、殺菌、消臭作用などさまざまな薬理効果があるといわれているポリフェノールの一種です。ポリフェノールって1度は聞いたことあるのではないでしょうか。
赤米の渋みもこのタンニン系色素のためです。また、お茶に含まれているタンニン系の色素はカテキンといわれています。
着色米飯、赤酒、菓子などの原料に赤米を利用した商品もいろいろあり健康食品の素材としても注目されているんですよ。
品種では「紅衣」「紅染もち」「夕やけもち」などがあります。
黒米
紫米(むらさきまい)、黒米(くろまい)など色の濃淡により呼び名もさまざまです。
総称として赤米に対しいて紫黒米(しこくまい)という呼び方をします。
紫黒米は中国や東南アジアの在来種が元で中国では滋養強壮、造血作用がある「薬米」として珍重されてきたお米です。
抗酸化作用のある黒紫系色素のアントシアニンを含み、おはぎの起源ともいわれます。
アントシアニンもポリフェノールの一種ですよ。
アントシアニンは植物の花などにも含まれている色素成分で、アサガオの花の色も、このアントシアニンによるものです。
この色素が溶けている水が酸性だと赤色に見え、中性だと赤紫色に見えます。お米は中性ですので、紫黒米では赤紫色に見えるのです。
また、この色素は細胞の中に含まれていて水に溶けやすいのが特徴です。
ご飯を炊くと、細胞の一部が壊れて中のアントシアニンがでてきます。
それが炊いている最中に普通のお米にしみこみます。
水道の水は中性ですので、炊いたご飯も中性になります。
ですから、ご飯に染み込んだアントシアニンのためにご飯全体が紫色に見えるのです。これらの色素は、生活習慣病の一因となる活性酸素を消してくれる機能もあると報告されています。
もち米が大半ですが、うるち米もあります。
玄米のままか、3分つき、5分つき、7分つきなど分つきで精米して炊いたり、蒸したりした調理をするほか、加工原料用にも利用されています。
近年では日本品種との交配で栽培特性が改良された「朝紫」「おくのむらさき」などの品種が育成されています。
赤米、紫黒米の品種
赤米品種
紅衣(べにころも)
玄米の果皮は濃い赤茶色。部分的に精米し低アミロースの白米を適量混合して炊くことで、口当たりの良い薄赤色の飯米ができる。完全とう精すると一般米と同様に白米になる。玄米成分は食物繊維、タンニン、カテキンを多く含み、ぬか層の抗酸化活性が高い。赤飯、赤粥、雑穀米飯など着色米飯のほか、醸造用の素材として利用可能。
夕やけもち
赤米のもち品種
食物繊維、タンニン、カテキンの含量が高い。赤飯などの着色飯や赤餅、赤米酒など加工品に向く。おこわや餅を作る場合、95%程度のとう精歩合で色・食味ともに良好。
黒米品種
おくのむらさき
玄米の果皮にアントシアニン系の濃い紫色が発現し、真っ黒に見えるが、朝紫よりやや薄い。炊飯米の食感は通常うるちの食感。着色酒、着色米飯、菓子、染め物等の原料に向く。
朝紫
日本型の紫黒もち米。
玄米は果皮が濃い紫色で、真っ黒に見える。7分つきにすると炊飯米全体が淡い薄紫色になる。中国では古くから薬膳料理として用いられている。
米品種大全5:米穀データバンクより引用
赤米、黒米の食べ方
玄米のままか、分つきにして召し上がるのが一般的です。
もちろん100%で食べても良いのですが
普通のお米に混ぜて召し上がるのも食べやすくていいですね。
もち系の赤米、紫黒米の場合は普通のお米に混ぜるとも軟らかくてご飯に色もついていて美味しいですよ。
うるち系の赤米、紫黒米の場合は普通のお米に混ぜるよりもち米や低アミロース米(例えばミルキークイーン)のような粘りのあるお米と混ぜた方が食べやすいですよ。
もっともどちらも好みなのでそのまま召し上がってもけっこうですし
混ぜるのもうるち米、もち米お好みで試してください。
あと、雑穀などと混ぜて召し上がっても健康にいいし、けっこう美味しいです。
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