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お弁当のお米
「お弁当のごはんなんですが、何かいいお米ありますか?」
中学生の子供さんがいらっしゃる奥様からの質問です。
お話を聞いてみると男の子で運動部のクラブ活動をやっているようです。
よく食べるお子さんらしいのですが冬場になってからご飯が硬くなっていて食べにくいし美味しくないといわれたそうです。
普通に炊いて食べる分には、美味しく召し上がっているとのことでした。
お弁当は、季節にかかわらず冷やご飯になることがほとんですよね。
ですから、冷めてもあまり硬くなりにくいお米を紹介いたしました。
寒いときはごはんは硬くなります
ごはんのデンプンは低温になると硬くなる性質があります。
炊いたごはんがあまったときなどは、冷蔵庫で保存すると硬くなってしまうので炊きたてのうちに冷凍保存が良いとされているのは、こういうことからです。
こういう特徴があるごはんですから、お弁当を食べるまでの数時間冬の低温の中においてあるとどうしても硬くなってしまいます。
逆に夏は温度が高いのでそれほど硬くなりませんが腐る可能性がありますのでご注意を。
粘りがあるお米・軟らかいお米
低アミロース米といわれるお米は、普通にあなたが、白いごはんとして食べているお米よりも、お餅にする「もち米」のような粘りのあるお米に近いものをいいます。
そんな、粘りのある低アミロース米ではありますが、その中でも普通のお米と同じように粘りの弱いものから強いものまであります。
冷めても硬くなりにくいということでは、こういうお米を使用するといいと思います。
代表的な低アミロース米の品種でいえば「ミルキークィーン」というお米が有名です。
産地は、けっこう多くの産地で作られているので購入されるお店によって違うと考えられます。
産地によって多少の粘りに差がありますが、気にするほどのことはないです。
お店によって販売されている低アミロース米の品種はいろいろあります。
私の店でも数種類販売していますので、いろいろお試しくださいね。
その他には、コシヒカリなども冷えてからも粒に弾力があるので美味しいと思いますが、これはミルキークィーン以上に産地や生産者によって差が大きいので
お米屋さんなどと相談して決めた方が良いかもしれません。
ま、だいたいどのお米屋さんもおすすめのコシヒカリは数産地あり、在庫も常にあるので購入しやすいでしょうね。
ただ、ミルキークィーンほどは、粘りはありませんよ。
あとは、これはけっこうおすすめですよ。
現在召し上がっているお米に、もち米を少し混ぜることです。
もち米を混ぜることによって粘りと甘みがでます。
さらに、冷えても硬くなりにくいのでいいと思いますよ。
別に、ミルキークィーンを混ぜるのも良いですが、もち米より多い割合にしなければいけません。
どちらでも、粘りが増すことには違いはありません。
もち米なら、1割程度でも十分粘りが増します。あまり割合を増やすとお腹がもたれることもありますので3割までが良いですね。
でも「もち」がお好きならもっと割合を増やしてもいいですよ。
いま召し上がっているお米や、もち米の品種にもよりますが普通のお米よりも、もち米の方が少し価格が高いことがありますのでそのあたりも考慮して割合を決めてくださいね。
よく噛む良いこと
今までは、冷やご飯でなるべく硬くなりにくいお米について説明していました。でも、ここはひとつ発想の転換をしましょう。
あえて、硬めのごはんをしっかりよく噛んで食べるのです。
現代人は噛むことが少なくなったといわれています。
お米マイスターの講習会で講演される歯科医師や管理栄養士、大学教授、研究者などからも噛むことの重要性をよく聞きます。
よく噛むことによって歯ぐきを丈夫にしたり、血流をよくし脳も活性化されるそうです。
それに、よく噛むことで唾液もでるようになり口の中が乾くことで感染症になるリスクが高くなるドライマウスの予防にもなります。
フェイスラインをスッキリさせる美容面など、これ以外にもよく噛むことのメリットは数多くあります
お子様の勉強力や運動の体力アップだけに限らず、ご主人(もしくは、主夫の場合は奥様の)もお弁当のごはんをよく噛むことで健康にもつながるんですよ。
ただし、いくら硬くってもよく噛めばいいとはいえ、品質の悪いお米ではだめですよ。
お米屋さんでこのお米なら冷やご飯になって硬くなってもよく噛んでいるうちに甘みもでてきて美味しいですよというお米をお弁当のごはんにしてください。
実際に私は年間2千回以上お米の試食していますが、毎回している作業のひとつが炊き上がりに試食し、一定時間過ぎてから冷やご飯にした同じお米を試食するということです。
試食したお米によっては、冷えてからの方が美味しく感じるものもあります。
美味しいと感じながらお腹もふくれて、頭も体もよくなるなんて最高じゃないですか。
ちなみにお米マイスターとは、日本米穀小売商業組合連合会が主宰する、お米に関する専門職経験がある人のみに受験資格がある、いわば、お米の博士号とも言える資格です。
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