美味しいお米を炊くには洗米後に水につけておかなくてはいけません。
でもいったいどれくらいの時間つけておけば美味しいご飯になるのでしょうか?
目次
お米を水に浸(つ)けておく
お米を研いだ(洗った)後、しばらく水に浸けておきますがその時間はどれくらいがいいのですか?
それに、なぜ水に浸けておかなくてはいけないのですか?
炊飯に関してこのような質問を受けることが多いです。
最近の炊飯器は水に浸けておく時間も考えて炊飯するような性能のものも多いようです。そういう場合は、炊飯器の説明書で確認してください。
ここでは、そういう性能がある炊飯器とは別に一般的に良いとされている水に浸けておく時間についてご説明しますね。
お米が水を吸収するのは2時間くらいで飽和状態になります。
ですから、理想は2時間くらい浸けることです。
5℃の水に2時間浸けると甘みのある美味しいご飯になるという報告もあります。
それ以上浸けておくと米粒がもろくなってきてべちゃとしたご飯になることもあります。
軟らかいご飯がお好みならいいかもしれません。
お米は、水に浸けはじめた30~40分は急速に吸水しますから、忙しくて時間がなくてもできれば30~40分は水に浸けておくほうがいいですね。
本当に時間がない場合は、ぬるま湯に浸けてください。
これなら、15分くらいでもある程度米粒が吸水します。
ただし、ぬるま湯は浸けるときだけですよ。
研ぐ(洗う)ときにぬるま湯を使うとごはんが美味しくなくなります。
ちなみに、私が試食するときは季節にかかわらず基準の水に浸けておく時間を40分にしています。
これは、水に浸けおく時間を一定にしておくことで、常温での水温が低いときや高いときに同じお米の炊き上がりがどのようになるかがわかります。
それにより、お米を購入していただいているお客様やお米を水に浸ける時間をご質問をされた方々に水に浸けておく時間のアドバイスをしやすくなるからです。
お米の品種や新米古米によっても吸水率が変わってきますし、水に浸けておく時間により炊き上がりにも違いがでます。
このブログをお読みいただいている季節によっても水に浸けておく時間が違うかもしれません。
お米は、水温が高いと吸水する時間も速くくなります。逆に低いと吸水が晩くなります。
ですから、一般的によくいわれている水に浸けておく時間の目安が
夏場なら、30分、冬場なら1時間と違いがあります。
春や秋は中間の45分です。
目安ですから、微調整はしてください。
でも、ベストなのは先ほど書いた通り2時間です。
ま、暖かいときなら1時間でもいいかな。
夏場なら、ラップして冷蔵庫でおいておくのもいいですね。
冷蔵庫からだしてすぐ炊くよりも、一度常温にもどしてから炊飯器のスイッチをいれてください。
夏場に長時間常温で水に浸けていると、かびや細菌などが繁殖する可能性がありますのでご注意くださいね。
なぜ、お米を水に浸けなければいけないの?
お米を水に浸ける時間はわかったけれど、そもそもなぜお米を水に浸けなければいけないのでしょうか?
ちょっと聞きなれない用語もでてきますが、なるべくわかりやすく説明しますね。
炊く前のお米、生のお米はベータでんぷんといって消化が悪いんです。
このベータでんぷんは、水を加えて加熱されるとアルファでんぷん(でんぷんがのり状になる)になり消化されやすいデンプンに変わります。
それに、お米を水に浸けることにより、酵素が働きデンプンが分解されて糖が出てきます。
そう、これがご飯の甘みの素になるんですよ。
そして、米粒の中心まで十分に吸水すると、芯のないふっくらとしたご飯になります。
水に浸けておく時間が短いと米粒の中心まで吸水できず米粒の表面だけがのり状になって中心は芯のある米粒になります。
ですから、美味しいふっくらしたご飯を召し上がるには、米粒にたっぷり水を吸水させることが大事なんです。
美味しいご飯を食べるためにお忙しくても少しだけ時間を考えてお米を炊いていだだければ幸いです。
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