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お米を精米する
お米は白ければ白いほど美味しいの?
こういう質問を受けました。
その前に精米とは?
玄米(茶褐色の米)の外の皮をけずる(むく)ことで白くすることを言います。または、白くした米を精米と呼びます。
通常は「精米する」という言葉の使い方をすることが多いです。
米袋の表示は白米ではなく精米となっています。精白米ということもあります。
白いほうが美味しい?
上の画像は籾(もみ)です。
一番外側の籾殻(もみがら)をとり除いたものが玄米です。
精米は玄米の最外皮の果皮(かひ)、その内側の種皮(しゅひ)、その内側の胚芽と胚乳を覆っている糊粉層(こふんそう)(アリューロン層)という薄い層を取り除くことです。
この取り除かれた部分が糠(ぬか)です。
玄米の約10%(1割)ほどをけずる(むく)ことになります。
ですからこれら全体をぬか層という言い方をすることもあります。
そのなかの果皮、種皮、胚芽、糊粉層(アリューロン層)の割合は
果皮種皮が6~7%、胚芽が2~3%、糊粉層(アリューロン層)は微量です。
白米と言われている部分は、胚乳(内胚乳)と亜糊粉層(サブアリューロン層)です。
上の図でもわかるように亜糊粉層(サブアリューロン層)には、お米の旨味成分や香りの成分があるといわれています。
より白く精米するということは、この旨味成分が含まれている亜糊粉層(アリューロン層)をけずる(むく)ことになります。
そうすると、無味無臭のご飯になることになります。
炊き上がりの艶はぴかっと白い軟らかめのごはんになりますが甘みのないごはんになります。
米粒にひび割れができることもありべちゃっとすることも考えられます。
軟らかいが甘みのないお米が好みなら白めに精米したお米をおすすめしますが
通常、私の店では旨味を残す精米をしています。
旨味成分の層を残す精米
お米に旨味成分の層があるということがお分かりいただけと思います。
ご自身が家庭用の精米機で精米する場合も旨味成分の層を考えて精米するとより美味しいご飯が食べられることでしょう。
私のように業務用の精米機で玄米を白米にしている米屋や大きな精米工場ではどのようにしてこの旨味成分の層を残しているのでしょうか?
はたして毎回その層をうまく残せて精米できているのでしょうか?
答えは、ある程度はできているです。
いい加減な答えですみません。
でも、こういう答えしかできません。
というのも、お米は農産物でその年の天候によって出来不出来があります。
毎年その産地の同じ品種が変わらない米粒であるかどうかはわかりません。
また、同じ品種でもすべて同じ形でお同じ大きさとはかぎりません
それをいっしょに精米するのですから多少なりともむらができます。
さらに、米粒により皮がけずれ(むけ)やすいものとそうでないものもあります。
近年はAIなどの技術革新でなんでもできるようになっています。
しかし、精米はできていても必ずその旨味成分を残しているかというとそうではないでしょう。
私の店では、玄米のけずれ(むけ)具合を見ながらゆっくり精米していく精米機を使用しています。ですから昔ながらの甘みと香りのあるお米になっていてお客様にも好評をいただいています。
でも、もっと白く精米してほしい方はご遠慮なくいつでもおっしゃってください。通常よりも白く精米してお届けします。
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