2020年の10月15日現在の作況指数が発表されています。
今年のお米の出来を見る目安となります。
目次
2020年の米の作況指数は?
全国の作況指数からみると今年は東日本特に東北の米の出来が良さそうですね。
西日本は全体的に悪いようです。特に九州地方が良くないですね。
ただ、作況指数が悪いからといってお米が美味しくないということでもありません。
収穫量がいつもより少なくても、味的には美味しいお米ばかりということもあります。
北海道 106
青 森 105
岩 手 103
宮 城 102
秋 田 105
山 形 104
福 島 102
茨 城 103
栃 木 101
群 馬 100
埼 玉 102
千 葉 99
東 京 98
神奈川 97
新 潟 103
富 山 103
石 川 101
福 井 99
山 梨 97
長 野 99
岐 阜 96
静 岡 92
愛 知 96
三 重 96
滋 賀 98
京 都 98
大 阪 94
兵 庫 95
奈 良 94
和歌山 92
鳥 取 100
島 根 99
岡 山 95
広 島 94
山 口 73
徳 島 100
早期栽培 98
普通栽培 102
香 川 100
愛 媛 91
高 知 93
早期栽培 94
普通栽培 93
福 岡 80
佐 賀 82
長 崎 86
熊 本 89
大 分 77
宮 崎 95
早期栽培 98
普通栽培 93
鹿児島 94
早期栽培 97
普通栽培 92
沖 縄 101
ところで、作況指数ってなに
ところで、この作況指数てご存知ですか?
新聞やテレビなどで見聞きしたことはあると思うのですがどうでしょうかね。
たぶん、「なんかお米のこと言っているな」くらいの感じなのかな。(笑)
この作況指数というのは、
作柄(米の出来具合)の良否を表す指標のことをいい、10アール(※)1当たり平年収量(※2)に対する10アール当たり収量(※3)(又は予想収量)の比率です。
簡単に言えば、お米の出来が良いか悪いか収量によっていつもの年より多くとれたか少なかったかということを表す指標です。
作況指数に応じて作柄の良否が決められており,106以上が〈良〉,
102〜105が〈やや良〉,99〜101が〈平年並み〉,
95〜98が〈やや不良〉,94以下が〈不良〉,さらに米の場合は90以下が〈著しい不良〉とされています。
※1、10アールは1000平方メートルです。
※2、10アール当たり収量は
実際に収穫された10アール当たりの収穫量をいいます。
※3、10アール当たり平年収量は
作物の栽培を開始する以前に、その年の気象の推移や被害の発生状況等を平年並みとみなし、最近の栽培技術の進歩の度合い、作付変動等を考慮して、実収量のすう勢を基として作成したその年に予想される10アール当たり収量をいいます。※10アール当たり平均収量は
原則として直近7か年のうち、最高及び最低を除いた5か年の平均値をいう。
その年の作況指数は収穫をすべて終えた後で算出し確定するのですが、それまでにも中間報告的に作物の生育中にも草丈,茎数,気象感応試験などから収穫量を予測して算出して定期的に発表されます。
2018年産ですと
平成30年産水稲の西南暖地における早期栽培等の作柄概況(7月15日現在)
平成30年産水稲の8月15日現在における作柄概況
平成30年産水稲の作付面積及び9月15日現在における作柄概況
平成30年産水稲の作付面積及び予想収穫量(10月15日現在)
ま、こんな風にしてです。だいたい15日現在ですね。
2018年の作況指数は?
作況指数がどんなものかわかったところで・・・ん、わからなかったですか。
ま、難しく考えないでお米の収穫が多かったか普通か少なかったかで良いですよ。(笑)
さて、2018年産水稲(お米)の全国の作況指数が12月10日に発表されました。
平年を100として2018年産米は98で「やや不良」ということで確定したようです。
中間報告の予測では平年並みの100だったのがその途中で99となり最終的には98の下方修正ということになりました。
原因としては、あなたもおわかりのように夏までの天候不良、9月中旬以降に一部の地域での日照不足もあり、まだ記憶に新しい台風の上陸も多く異常気象が影響したようです。やっぱり農作物は天候に左右されやすことがよくわかりますね。やや不良になるのは、8年ぶりです。
2018年産米から国が減反廃止しして初めての収穫だったのですが増えるどころか減っちゃいました。(苦笑)その影響でお米の価格も上がっています。考えてみたら4年連続くらい上がっていると思います。
2019年の作る量自体どうなるのでしょうね。たくさん作ると価格が下がる可能性もあるので作る方も売る方も買う方も難しい選択です。減反廃止とはいえ、2018年産も、もともと作付け量がそんなに増えていなかったですから、
2019年もある程度産地の方で調整してくると思います。
2018年は産地によって収穫量の違いが
都道府県の作況指数で良い所と悪い所に大きく差が出ました。
一番悪かったのが北海道です。「不良」でも著しい不良の90でした。今年は、梅雨がないと言われている北海道もよく雨が降っていて台風も何回か行きましたよね。それに加えて、日照不足が大きく響いたようです。北海道の平均が90でしたが悪い地域では87というところもありました。
私の店では、いつも北海道の「ゆめぴりか」を契約して仕入れています。「ゆめぴりか」といっても量販店に並んでいるような「ゆめぴりか」ではなく、特別なお米で厳正なランク分けの中、一定の基準を超えた上位ランクのもので、栽培方法も特別栽培米の「ゆめぴりか」なのですが、2018年産はいつものランクの基準にみたない「ゆめぴりか」が多く契約数量の入荷が困難になり、販売中止を余儀なくされました。
今後そのランクに満たない「ゆめぴりか」がどういう形で出荷されるかもしくはされないのか検討中のようです。
ゆめぴりか以外の品種によっては大丈夫なお米もあるようです。
新潟県も95の「やや不良」でした。94以下が「不良」なのでかなり悪かったです。ただ、新潟県の中でも地域によって出来に差がでているようで私の店で仕入れているお米は今のところ品質的にはそんなに悪いお米は入荷していませんが、「朱鷺と暮らす郷」という佐渡の特別栽培米の契約コシヒカリが少し白い粒が見当たり例年より少し粒が小さいですね。等級は一番良い1等米です。試食したのですが食味は問題ありませんでした。でも、新潟県全体でも例年より少し米粒が細めなようです。新潟県の中でも佐渡が作況指数86とめちゃくちゃわるいので今後が心配です。価格はかなり上がっています。食味的には、現在まで仕入れた分で「はずれ」は来ていません。(笑)
秋田県、山形県も96の「やや不良」でした。
同じ東北でも青森と太平洋側の岩手県、宮城県、福島県が101の平年並みになっていて東北の平均としては99の平年並みと皮肉な結果になっています。
結局上記の北海道、新潟県、秋田県、山形県といった米どころで収穫量がもともと多い産地の作況指数が悪かったため全国の作況指数を引き下げる要因になったようですね。
下記は、2018年の各都道府県の作況指数です。
北海道(90)
青森(101)岩手(101)宮城(101)秋田(96)山形(96)福島(101)
茨城(99)栃木(102)群馬(102)埼玉(99)千葉(99)東京(101)神奈川(98)
山梨(99)長野(100)岐阜(97)新潟(95)富山(102)石川(100)福井(101)
静岡(97) 愛知(98)三重(100)
滋賀(99)京都(98)大阪(99)兵庫(98)奈良(100)和歌山(99)
鳥取(97)島根(103)岡山(98)広島(101)山口(104)
徳島(99)香川(96)愛媛(100高知(96)
福岡(104)佐賀(102)長崎(104)熊本(103)大分(100)宮崎(100)鹿児島(100)沖縄(100))
ただ、悪い作況の産地でも収量的には少なくても、品質の良いお米も多くあります。
できるだけ、そういうお米を仕入れるように情報を入手し試食を重ねています。
でも、2018年の異常気象が異常でなくなるような天候が続くようになるのが怖いですね。
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