稲刈りが終わるとお米の余分な水分を取るために乾燥させます。
大昔は機械がないので自然乾燥させましたが、近年では機械で乾燥することが多いです。
もちろん乾燥機も年々高性能になり、自然に近い乾燥もできる機械もできています。
目次
天日干しって何?
秋になると稲刈りが行われますよね。その後に脱穀されますが最近はコンバインという機械で稲刈りと同時に脱穀が行われることが多いです。
脱穀というのは、穂から籾を取る作業です。
その籾をむくと玄米になります。
玄米は、皮をむくといつも食べている白いご飯の粒になります。
稲刈り後の工程を簡単にご説明いたしましたが
天日干しというのは、稲刈りをした稲を木材などで組んだ枠組みや棒などに掛けて籾(もみ)を自然乾燥することです。
先ほどご説明した「掛干し」や地面に立てたり寝かせたりして乾燥させる「地干し」などがあります。
地域によって、はさかけ、はざかけ、はぜかけ、棒かけなどいろいろな呼び方がされています。
ただ最近では、コンバインで稲刈りと脱穀を同時にしますのでカントリーエレベーターやライスセンターと呼ばれる共同施設で乾燥機などで乾燥させる生産者が主流になっています。
なぜ籾(もみ)を乾燥させるのですか?
稲刈りした後の籾には水分が多く含まれています。約20~30%と言われています。
水分が多いまま貯蔵しておくとどうなるのか?
そう、籾が腐ったり、カビが生えたり、芽が出てしまったりして、お米の品質が悪くなってしまいます。
これを防ぐためには収穫後の籾を乾燥させ、水分をお米の品質に影響が出ない程度(約15%)にまですることが必要になります。
コンバインや乾燥機がない時代は各産地で自然乾燥をしていましたが現在では減少しています。
天日干しは美味しいの?
天日干し(自然乾燥)のお米は美味しいといわれることがありますが本当のところどうなのでしょうか?
急激に乾燥すると米粒の水分にむらができ、がひび割れしやすくなる原因になるといわれています。
天日干しは、日光や風といった自然の力でゆっくりと乾燥することになります。
ですから、天日干しはひび割れがしにくくなり品質低下が少ないや、穂についたまま乾燥するので刈り取り後も登熟するや、省エネルギーだというようなことで美味しいお米になると現在でも天日干しされている生産者もいます。
たしかに、天日干しで乾燥した美味しいお米はあります。
しかし、これは産地やその年の天候によって品質に差がでることが多いです。
天日干しだから全部美味しいとは限りません。
とくに最近は天候不順で、乾燥中に雨が続いたりすることやいつまでも暑い日が続いていたりと安定した乾燥ができないこともあります。
また、人手と手間がかかる作業ですから生産者によっては収穫した稲を全部天日干しにするには難しいこともあります。
ということは、天日干しは手間暇がかかる割に安定性がないこともあるということです。
もちろんその生産地によっては美味しいお米があるのは確かです。
反面、生産地によっては機械乾燥より かえって 美味しくない可能性もあるということです。
安定した品質ということでは、昔の乾燥機とは違い格段に良い乾燥機が増えています。
中には、天日干しのようにゆっくり乾燥させるものもあり自然乾燥とかわらないほどです。
ですから、一概に機械乾燥の方がまずいとはいえません。
事実、現在流通しているほとんどのお米は機械乾燥によるもので美味しいお米もたくさんありますよね。
ただあの天日干しされている稲の風景をみると美味しいお米ができるのだなと思えますけどね。
そんなこともあり天日干しのお米は美味しいという雰囲気にもなるのではないでしょうか。
ご意見ご質問がございましたらLINE公式アカウントにご登録いただいてメッセージをいただくかお電話にてお問合せくださいね。