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最近開発された新品種
「最近新しいお米の名前をよく聞くけれどお味はどうなの?」
「美味しいの?」
ここ数年こう言った質問を受けることが増えています。
新開発されたお米は取り寄せてできるだけ試食するようにしていますが、最近は新しい品種が多すぎて追いつかない状態です。
ですから、なかには品種の来歴やお米の品種事典や産地の品種説明などで確認しているだけのものもあります。
ここ数年各産地とも新品種の開発ラッシュとなっています。
その産地で栽培された独自品種の特性を消費者にアピールして少しでもお米の販売が増えるように競争しています。
消費者の皆さんには美味しいお米の品種が増えることはお米を選ぶときの選択肢が増えるのでいいことだと思います。
ただ最近の傾向としては、高級な価格帯の新品種が多いように感じます。
たしかに、お米の消費量が年々減っている昨今では、同じ価格で販売していても売り上げは減っていく一方です。
そうなると高くても美味しいお米を求める消費者に向けて価格の高いお米を販売していくほうが効率がいいということでしょうね。
いろいろあるけど
高級路線のお米が各産地でいろいろ開発されていますが、そのすべてがずっと売れ続けることはありません。いずれは淘汰されていくことは間違いないでしょう。
今までもそうでした。
高級な新品種はどの産地もその食味をよくするために非常に熱心な研究をなされています。
それはどの産地も同じだと考えられます。
それは、一つだけ美味しい品種ができたからそれで終わりというものではありません。
美味しい品種ができたらさらにそれ以上に美味しい品種をと研究が積み重ねられます。
しかし、美味しければその新品種がすぐに人気がでるという単純なことではありません。
その新品種をいかに世間に美味しいお米であるということを認知していただくかが勝負の鍵を握ります。
そのためには、宣伝は不可欠になってきています。
それこそ以前ならお米は米屋さんしか販売していませんでしたから、お米屋さんが唯一のお米の情報を教えてくれる存在でした。特に消費地ではそうでした。
ですから、お米屋さんが「これ美味しいお米ですよ」と宣伝することでその産地や品種が消費者に認知されていたのです。
しかし、時代は移り変わりここ数年はテレビCMでお米の産地や新品種などが紹介されるようになりましたよね。
ほんと今のようにテレビでばんばんCMを流すなんてことは当時は考えられませんでしたからね。
知名度を上げた方が新発売の場合はよく売れるのは当然のことですからね。
新発売の新品種
各産地がテレビCMなどいろいろなメディアで新品種を紹介すれば消費者の皆さんに召し上がっていただく機会も増えます。
現に一昨年に新発売された「新之助(しんのすけ)」」や昨年新発売された「いちほまれ」などは新米が収穫されると同時に順調に売れました。
今のところこれらの新品種は順調に販売されています。
何年か経ってみないと本当に生き残る品種かどうかわかりませんから、今のところという表現にしました。
この両品種は私の店でも販売しています。収穫時からつい最近まではよく売れていました。
それまで違うお米を買っていただいていたお客様も試しに買ってくださり「食べてみたらとても美味しかった」とその後も同じお米をご購入していただいていました。
が、不思議なことに
ここにきて、いままで召し上がっていたお米に戻すお客様が増えてきました。
で、私はひょっとして美味しくなくなったのかなと思ったのですが
よく考えてみれば私の店で販売しているお米は毎回試食をしていから販売しています。
だから、味が落ちれば私がすぐにわかります。そして、そんなことはないと感じていました。
なのに、なぜ
ですから、数人のお客様に質問しました。
「今回は美味しくなかったですか?」
全員がそんなことはなく美味しいですよという返事でした。
「では、どうしてですか?」と尋ねると
「たしかに美味しいのですが以前からいただいているお米の方がやっぱり自分の口には合っているみたいだから」という答えでした。
なるほど、食べ慣れっていうのでしょうか、これは美味しさを感じる大事な要素なんですね。
この数人のお客様は私のオリジナルブレンド米を長年食べ続けていただいているお客様ばかりでした。
なんかとても嬉しい気持ちになりました。
だってどのお米も私の店で販売しているお米ですが、私が吟味して作ったブレンド米が口に合うとおっしゃっていただいたのですからね。
これなら美味しい品種がどんどん作られたとしても
「わがブレンド米は永遠に不滅です。」
この言い回し年配のかたしかわからないかな。(笑)
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