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品種別作付比率って何?
公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構というところが、毎年道府県の行政などからその産地で作付されている品種の情報を提供してもらい年産ごとに水稲(米)の品種別作付動向を発表しています。
例えば、29年産の京都府なら作付順位(作付面積に占める割合)1位:コシヒカリ(56.2)、2位:キヌヒカリ(21.2)、3位ヒノヒカリ(16.8)になっています。
その他道府県も同じように品種別の作付面積に占める割合を推計し全国での品種別作付の割合を発表しています。普通のお米だけでなく酒米やもち米も作付順位をつけています。
平成29年産の全国品種別作付比率は
毎年の全国品種別作付比率は収穫された翌年の春ごろに発表されます。
平成29年の全国品種別作付比率は平成30年の4月に発表されました。
上位1位~10位は前年とまったく同じ順位となりました。
順位は以下のようになっています。
1、コシヒカリ
2、ひとめぼれ
3、ヒノヒカリ
4、あきたこまち
5、ななつぼし
6、はえぬき
7、キヌヒカリ
8、まっしぐら
9、あさひの夢
10、ゆめぴりか
なんと、上位10位までで74.8%となっています。
11位~20位は若干の上下変動はありましたがすべて前年も11位~20位内だった品種ばかりです。
11、こしいぶき
12、きぬむすめ
13、つや姫
14、夢つくし
15、つがるロマン
16、あいちのかおり
17、彩のかがやき
18、きらら397
19、ふさこがね
20、ハツシモ
上位20位で84.1%となっています。
やはり米処と言われている産地で作付されている品種が上位を占めています。
あなたも聞いたことがある品種名が多いのではないでしょうか?
上位20位までで84.1%とはいえ、1位のコシヒカリが35.6%で2位のひとめぼれが9.4%ですのでコシヒカリの多さは目を見張ります。やはり、まだまだ全国的にコシヒカリを作付している産地が多いのですね。そして、1位~4位のあきたこまちまでで60%になっています。
ちなみに、20位のハツシモは0.6%です。
近年は各産地とも新品種の開発が進んでいますがまだまだ上位に食い込むことはできないようです。
その点、ななつぼし、ゆめぴりかといったところは検討していますね。さすが北海道もともとの面積が広いですから。まっしぐらも青森県だけですから多いですね。
さて、21位以下はどうなっているのでしょうか?
私たちお米マイスターが持っているマイスター手帳には34位まで記載されていますのでご紹介します。
21、ハナエチゼン
22、秋の詩
23、青天の霹靂
24、おいでまい
25、いわてっこ
26、ゴロピカリ
27、ササニシキ
28、つくしろまん
29、おぼろづき
30、てんたかく
31、なすひかり
32、にこまる
33、ふさおとめ
34、森のくまさん
さて、あなたの知っている品種名はありましたか?
そして、食べたことのある品種はいくつありましたか?
現在主食用として作られている品種数が270種類くらいと言われていますから、ここに記載されていない品種の方が多いですよね。ですから、ここに載っていない品種の方をよく知っているという方もいらっしゃるでしょうね。特にそのご当地の品種などはその地域に住んでいる方が一番よく知っています。
私は、米屋という職業をしていますから1位~34位までは1度は口にしたことがあります。
しかし、お恥ずかしい話1度しか食べたことのない品種もありその食味食感をはっきり覚えていないお米もあります。常時仕入れることができる品種とそうでない品種もあります。そういう点では、上位の品種は比較的いつでも仕入れられるので安定してお客様にお届けしやすいですね。
品種によって各々特性がありますから説明文だけでなく実際に試食して自分の舌に覚えさせなければいけません。
それに、品種によって特性は違いますが、同じ品種でも産地によって食味食感が違うことがありますからそれも覚えなければいけません。
また1度覚えても次の年も同じような食味食感であるとは限りません。天候などによって大きく食味食感が変わることがあります。
ですから、その年の品質の良い産地を選らばなければいけません。
いやー、本当にお米って難しいですね。
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