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コシヒカリ
コシヒカリは言わずと知れた美味しいお米の代名詞のような品種です。
近頃は各産地でいろいろな美味しい新品種も開発されていますが、いまだに「美味しいお米といえばコシヒカリ」と言われるようにその地位が確立されています。
全国的にみてもコシヒカリが作られている割合はいまだに日本一です。
その数は2位以下を大きく引き離してダントツです。まさに桁違いです。
どうしてコシヒカリが多いのか?
でも不思議ですね。
毎年全国でその産地の気候風土にあった美味しい品種が新開発されているのにコシヒカリが一番多くつくられているのです。
どうしてなのか気になりますよね。
以前米ネットというサイトにわかりやすい説明が載っていたので私の見解も含めてご紹介しますね。
コシヒカリ一番多く作られている大きな理由としては3つあります。
1、なんといっても食味が美味しいこと。
大正時代から昭和初期にかけて東日本で一番美味しいお米といわれた「陸羽(りくう)132号」と西日本で一番美味しいお米といわれた「朝日(あさひ)」という、東西の味の横綱品種の血を受け継いだ「きわめて美味しい」お米なのです。
それに、他のお米の品種に先駆けて美味しいお米としてテレビなどメディアにとり上げられてきたので、全国的にもコシヒカリというお米の品種をしらない人がいないくらいに認知度があるからでしょうね。だから美味しいお米として消費者から根強い人気があるのでしょう。
2、コシヒカリのイネの性質
①気温の上昇を感じて穂をつける準備に入る性質のものと、
②お米を実らせるのに必要な葉などのからだを十分作ってから、穂をつける準備に入る性質のものとがあります。
気温の上昇が早い温かい地方で①のイネを栽培すると、お米を実らすための十分なからだができないうちに穂をつけてしまうため、お米の実りがよくありません。
コシヒカリは②の実らせるにの必要な葉などからだを十分作ってから穂をつける準備に入る性質が強いため、東北や北陸などの米どころの気候に合うことはもちろん、四国や九州のような温かい気候でも実りのよいお米を収穫することができるためです。
3、コシヒカリの種の「休眠性」
植物の種には「休眠性」 といって、良い環境にめぐり合うまで芽をださないという性質があります。植物の種は、芽を出すためのエネルギーを、種の一部を分解して得ています。この分解は、お米の品質の低下につながります。
コシヒカリはこの休眠性が深く(目がさめにくく)、そのために貯蔵中の品質の低下がおこりにくいという性質があります。この性質は、倉庫での保管などお米の流通を考えたときに品質の安定につながります。
もちろん、コシヒカリが生まれながらにもっているこれらの性質以外にも、イネの病気である「いもち病に弱い」ことや「風などイネがたおれやすい」などの欠点を補う栽培方法を考えて研究者の工夫や、生産者の努力があり多く作られているのです。
全国のお米の食味をランク付けする際の基準米にも複数産地のコシヒカリが使用されています。
全国でコシヒカリを作っている産地が多いので食べ比べするのにもわかりやすいからでしょうね。
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