新米の秋!収穫がどんどん進んでいます。
全国的にはこれから新米が収穫される産地や品種も多いです。
京都府ではコシヒカリの収穫が進んでいます。
昔から京都のお米は地元の京料理店などに納品されていて
府外にはあまり出回りませんでした。
京都の米屋ならどのお店も何かしらの京都米を販売しています。
丹後産コシヒカリはお米の食味ランキングで
最高位の特Aランクにも輝いたことがある美味しいお米です。
令和5年産(2023年)の新米京都府丹後産コシヒカリの価格や品質や食味は?
お米好きのあなたなら気になるところですね。
入荷した新米を試食したのでお知らせいたします。
目次
令和5年産(2023年)新米京都府丹後産の価格
令和5年産米は昨年に比べて値上がりしています。
丹後産コシヒカリは10㎏200円~300円ほど高い価格になっています。
他県のコシヒカリと比べてももともと少し高めですから
小売価格をどうするか難しい所です。
ちなみに、全国的にも今年はお米の価格は高くなっています。
これから収穫される新米も高くなると思います。
令和5年産(2023年)新米京都府丹後産コシヒカリの品質
今はまだ少しだけしか新米入荷していませんが、品質は悪いです。
普通の栽培方法の新米と減農薬減化学肥料栽培の新米が入荷しましたが
両方とも農産物検査で2等米でした。
農産物検査では主に外観で品質のランク付けをいたします。
上位から1等米、2等米、3等米、規格外となっています。
新米初出荷分が2等ばかりというのも久しぶりではないかなと感じています。
昨年もそれほど良くはなかったですが1等米での新米入荷でした。
上記2つの画像は光の加減で玄米の色が違っているように見えています。
今年の丹後産コシヒカリの2等理由としては高温障害ですね。
記録ずくめの猛暑となったのである程度高温障害は覚悟していました。
上記画像の玄米でもわかるように部分的に白濁している粒が散見されます。
この玄米を精米すると下記画像になります。
精米も白濁した米粒が散見されます。
精米後に砕けた米粒や小さい米粒はふるいにかけて落とします。
上記画像はふるいにかけた後ですが、ひびが入った米粒やかけた米粒が混入しています。
砕けて粉のようになってなくなった米粒もありますから
通常の玄米を精米したとき以上に重量が減っています。
こういうお米は販売する立場としては困ります。
上述したように出来るだけ砕けた米粒や小さい米粒はふるいで落としています。
1回では落ちない場合は2回ふるいにかけます。
そうすることで少しでも品質の良い米粒の割合を増やしています。
今後の新米入荷では1等米があるかもしれません。
期待はしていますが、京都米は検査があまいように私は感じていますから
2等に近い1等米なら価格が高いだけで品質にあまり差がないでしょう。
後日1等米も入荷いたしました。
1等米も品質はあまりよくなかったです。
玄米を精米にするとものすごく減りました。
私の店では網目の大きいふるいにかけて小米や砕米を落としているので
通常でも減りますが、それ以上に減りました。
それだけ、砕けたり粉になってしまった米粒が多かったということです。
特に今年は全国的にも猛暑の影響でいつも以上に品質が低下しています。
京都米もここ数年こういう高温障害の影響で品質低下のお米が多いです。
生産過程の工夫でもう少し被害が軽減できなかったのかと残念に思います。
もちろん、植える時期をずらしたり水管理など様々な対策はされているでしょうが
結果的に毎年同じような高温障害のお米となると売る方も辛いです。
願わくば、天候にもまけない品質の良いコシヒカリを作っていただきたい。
どうしても無理なら、品種を考えた方が良いかもしれませんね。
令和5年産(2023年)新米京都府丹後コシヒカリは美味しい
品質では慣行栽培、減農薬減化学肥料栽培とも2等米でしたが、食味は思っていた以上に美味しかったです。
品質同様食味もあまりよくないかなと思っていただけに少しほっといたしました。
とはいうものの、現在入荷した新米を試食した結果なので今後入荷分はわかりません。
どちらかというと減農薬減化学肥料栽培のコシヒカリの方が少しやわらかい感じがしました。
やわらかいのは、ひび割れ粒や白濁粒の影響があるかもしれませんが
べちゃっとなったり団子のようにもならず粒感もありました。
これくらいだと水加減など工夫すれば十分美味しいごはんになりしょうです。
ということで、今回入荷した生産者の新米でしか判断できませんが、食味はそんなに悪くなかったです。
今後入荷する新米にも期待がもてます。
ただし、価格との兼ね合いもございますから他産地のコシヒカリが収穫されて
食べ比べた結果どう評価するかですね。
もっとも、全国的な猛暑でしたから同じような影響は受けていると考えられます。
農産物検査のランクが低いからといって美味しくないとは必ずしも言えません。
もちろん、同じ産地品種なら1等米の方が安定して美味しいお米が多いのは確かです。
しかし、2等米でも食味に影響する悪い米粒をできるだけ除去することによって食味を少し上げることもできます。
原価はけっこう上がりますけれども。
米粒の見た目は少し悪くても、ごはんになって食味が良い米にしていきたいです。
美味しいコシヒカリはもちろんですが
京都米はコシヒカリだけではないので他の品種にも期待しています。